海外展開時には必須!どのくらいご存知ですか? スマートフォンゲームローカライズの工程・ポイント

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本日8月23日(金)にローカライズ会社”アクティブゲーミングメディア社”と提携し、スマホアプリの海外展開の開発・運用をよりスムーズにできるよう、業務提携をすることになりました(詳しくはプレスリリースを御覧ください)。

アプリの海外展開に挑戦する際、まずは日本語で開発されたアプリを各国向けにローカライズをすることを少なくとも検討したことはあるかと思うのですが、このローカライズについて、より理解を深めるために”アクティブゲーミングメディア社”にインタビューをさせていただきました。

お話を伺った方

アクティブゲーミングメディア(http://www.activegamingmedia.com/ja/)
代表取締役:Ibai Vinas Ameztoy (イバイ・アメストイ) 様
アクティブゲーミングメディア(http://www.activegamingmedia.com/ja/)
代表取締役:Ibai Vinas Ameztoy (イバイ・アメストイ) 様

ローカライズはゲーム内容・世界観・開発者の思いの理解から

海外向けにアプリを出す場合ローカライズがまずは必要だと思うのですが実際の工程はどのようなステップなのでしょうか。

 

ローカライズといいますと、皆さんが頭に思い浮かべるのことは言語を変えることを指していると思います。
日本語を英語に、中国への配信を考えているなら中国語に、いわゆる翻訳作業ですね。

ローカライズとは、あるソフトウェアと特定の地域の言語や仕様にあわせる作業なので、言語的な作業は一番重視しなければいけないところになります。

ただし、翻訳だけやればローカライズしたということにはなりません。
このことを最初から理解している人は、非常に少ないのが現状です。

ローカライズの工程として、大きく分けて3つのステップがあります。

①ファミリアライズ

②テキスト・グラフィック翻訳及び音声収録

③デバッグ作業
 

 

①ファミリアライズとは

まずは、ローカライズする対象物を理解しなければなりません。

ゲームでは、システム、ストーリー、登場人物、世界観など、どのようなものかを完全に把握してから翻訳に入らなければ、商品の魅力がまったく無くなってしまう恐れがあります。

例えば主人公が方言を使っている、世界観は中世ヨーロッパをベースに作られている、前作の内容を絡めた話、開発者が過去影響を受けたゲームをパロディのようにジョークで使っているなど、ゲームを誰よりも理解する必要があります。

そのためにはまずゲームを実際にプレイすることはもちろん、詳しいゲームの情報を入手し、更には開発者がどのような人物なのかまでを知る必要があります。

 

②テキスト・グラフィック翻訳及び音声収録

完璧なファミリアライズができたら、翻訳を開始します。

まずは、用語集を作成することが重要です。
ゲームの中で、アイテム名は全て統一する必要がありますが、複数人で翻訳する場合でも用語集に従って行えばある程度の統一は可能です。

その後、登場人物の相関図やプロフィールを作成します。

こちらも用語と同様話し相手によって口調が異なる等、人物ごとの話し方を統一する必要があります。
そのために①のファミリアライズ工程は非常に重要になってきます。

また、ただ翻訳をするだけでなく地域にあわせた言葉にする必要があります。

日本語をスペイン語にすればOKではなく、スペイン人がゲームをプレイして違和感無くできなければ意味がありません。

地域によっては通用しない冗談や、言ってはいけない言葉をそのまま翻訳することはローカライズを行う上では避けなくてはなりません。

 

③デバッグ作業

最後にデバッグをする必要があります。

実際に組み込まれた言語でゲームをプレイしなければ何も分かりません。

まずは現地ユーザーが利用するモバイル端末を用意して、デバッグを行う必要があります。

システムデバッグだけでなく、テキストバグを確認するためにもデバッグが重要となります。

どんなに翻訳が完璧でも、考えていたシチュエーションと違う場合があります。
全ての間違いをなくすためにデバッグをする必要があります。

日本語力よりゲームの世界観に適した表現力が重要

開発者の思いまで理解したうえで用語集や相関図をしっかり用意していただけると開発者の意図にすりあわせやすいですね。
現地で使ってはいけない表現もなかなか把握できるものではないので考慮していただけると安心ですね。

 

日本語の難しいところとしては、敬語が多いことですね。
本当に尊敬の念を込めて言っているのか、ただ単に初対面なので敬語になっているのかなど、本当の意味が理解できないことがあります。

また、英語などですと「your score」など所有格(Your, My等)を使うことが多いのでその辺りは注意しています。
日本語では「スコア」だけであっても英語では、やはり「your score」が自然です。

更に日本語は、はっきり言わないところが多いので海外言語にはない言い方には苦労させられます。

日本語は他の言語とあまりにもかけ離れています。
そのためローカライズの際は日本語の理解力と言うより、ターゲット言語での表現力や巧みさのほうが重要だと思います。
例えばフランス語に翻訳する場合は、日本語力のある翻訳者を使うのではなく、フランス語でそのゲームの雰囲気にぴったりな文書を作成できるライターにローカライズを担当して頂くことを大事にしています。

ローカライズの品質担保のためには一定の時間が必要

なるほど。バイリンガルが適しているというよりもやはり世界観の理解やそこに合わせた表現ができることが重要なのですね。
貴社ではコンソールゲーム時代から、数多くのゲームをローカライズしていらっしゃるかと思いますが、コンソールゲームとモバイルゲームのローカライズの違い、難しさ等はありますか?

 

昔のコンシューマ・ゲームの世界では、あまりにもダメなものがあれば、ファーストパーティである任天堂やソニー、マイクロソフトがリリースを止めていました。発売させてくれないので、品質は重視されていたのですが、最近のモバイルゲームでは、そこの障壁が低くなっています。

日本のパブリッシャーはスピードを求めていますが、私自身を含め多くの海外ゲーマーは日本産のスマートフォンアプリのローカライズのレベルの低さにあきれていると思います。

スピードが重要な市場で、小さな開発費で予算が限られているものが多くなってきていますので、仕方ないと思う部分もありますが、先ほど述べた工程をしっかり踏む必要があることを考えるとスピードを最重要視しながら品質を維持させることはなかなか難しいことです。
品質がよくなければ、何をやっても売れませんので。

違う文化へ伝える文章力、文化に適した表現力が必要

そうですよね。最初に教えていただいた工程を考えるとうなずけます。ローカライズはいかに世界観を理解できるか、また適した表現ができるかが重要とおっしゃっていますが、かなり人に依存してくると思います。
実際にローカライズを担当している方はどのようなバックグラウンドなのでしょうか。

 海外に住んでいる外国人に作業を任せれば日本語力はあやふやだったりしますが、逆に言うと、10年前から日本に住んで日本語力がばっちりな外国人に作業を任せると、母国語での流暢さを失っていたりします。

そのため弊社は基本的につい最近まで海外にいた外国人を使いながら、サポートとして日本語のコピーライターをおいています。

バックグラウンドとしては一概には言い切れませんが、コピーライティング力がある人物は、ローカライズ力も持ち合わせています。
多言語を理解できるだけでなく、違う文化のものを伝えるには文章力は重要です。

そのために知識を持っていることが大事な要素になっています。
文化や表現の仕方を理解していなければ良いローカライズはできません。
現在の流行や歴史まで様々なことが頭の中に入っている必要があります。

最後に

やはり違う言語への転換は慎重な工程と適切な人材が必要なのですね。

インタビューはまだ続きます!
次回は日本と海外のゲームの違いについてお伺いします。